ウェーバーグリルの魅力
バーベキューグリルにはいろいろな形のものがありますが、現状僕が使ってみた中で最高の物はウェーバーです。
バーベキューグリルは大きく分けると、チャコールグリルとガスグリルがあります。
チャコールグリルは木炭を燃料とするもので、ガスグリルは、ガスカートリッジを利用するものです。
日本では、バーベキュー=木炭というイメージがありますが、諸外国では必ずしもそうではなく、アメリカではガスの方が多く利用されているとも聞きます。
チャコールグリルとガスグリルについてはこちら。
バーベキューグリルといわれてイメージしやすいのは、四角いものでよくホームセンターやスポーツデポで置いてあるものでしょう。
たとえばこれ(ロゴスステンチューブグリル)
もちろんこれらのコンロが悪いというわけではありません。
上記のステンチューブグリルはしっかりとしたものですが、安いものだと耐久性がないなどと言われます。
しかし、普通の人は、年に何回もバーベキューをしないので、あまり耐久性がどうといわれても実感がわかないのが通常でしょう。
パット見て判る違いとすれば、いわゆるバーベキューグリルは焚火までは想定していない場合が多く、焚火をすることはできないということが多いです。もっとも、これはバーベキューとはあまり関係がない話となってしまいます(ちなみにウェーバーは焚火も可能だそうです。僕もしたことがあります。)。
僕が思うには、最も違いが出るのは焼く際にカバー(蓋)できるのか?という点です。
カバーバーベキューといわれるこの手法は初めて聞くと、「そんなに違うの?」と思う程度の物でしょう。僕も、「カバーできたからどうなの?」と思っていました。
カバーできることのメリットとしてよく言われるのは、
・野菜の水分を飛ばさずに焼くことができる。
・分厚い肉に均一に火を通すことができる。
ということです。
しかし、これを聞いて、ウェーバーを買おうと思うでしょうか?
僕は、これだけ聞くと微妙と思います。
僕が実際に使ってみて、以上の2つのメリットについてどうかをご説明します。
カバーバーベキュー
野菜を焼くこととカバー
ウェーバーを使うと野菜をおいしく焼ける!
というのは僕は懐疑的です。
野菜を家で焼くという場合、蓋をするでしょうか?多くの方は蓋をされないと思います。
カバーをする際のメリットは、比較的低温で長時間加熱することができるという点ですが、バーベキューで焼く野菜のほとんどはこのようなメリットを享受できないのではないかと感じます。
参考までに、バーベキュー検定で習うピーマンとシイタケの焼き方では、ウェーバーを使っていたとしても、カバーはしません。
そのほか、水分を飛ばしたくない場合、アルミホイルを使います。
例えば、焼き芋を焼くときは、アルミホイルを巻いて、木炭の中に入れると思いますが、あの要領です。
このように、野菜を焼く際は、ウェーバーでなくてもおいしく焼くことができますし、そのためにウェーバーを購入するのはあまりお勧めしません。
しかし、野菜を焼くときでも、実はウェーバーは使いやすいと僕は感じております。
その理由はカバーがあることとは少し違う観点となりますので、下で述べます。
肉を焼くこととカバー
カバーバーベキューのメリットは、正に肉を焼くときにこそ現れます。
バーベキューで肉を焼くという場合、スライスされた肉を焼くと考えられている方もいらっしゃると思います。
正に焼き肉のようなバーベキューです。
僕も元々このスタイルのバーベキューを行っており、これはこれで楽しいと思います。
このような小さな肉を焼くタイプのバーベキューでは、どのようなバーベキューコンロでもおいしく焼くことができます。
しかし、ウェーバーの場合、網と網の間が広いので小さい肉を焼くことができません。
ネットでは、ウェーバーの網の上に100均の網を置いてそのうえで、肉を焼くということも書いてありますが、それだったら、ウェーバーを使わなくてもいいんじゃないか…と思いませんか?
本来、バーベキューの文化は日本の焼肉とは大きく異なり、ウェーバーはその意味でバーベキューを行うためのグリルとして存在していると思います。
日本のバーベキューは究極的には、一人でやっても完結するものです。つまり、自分の分の肉を焼いて、自分で食べるということです。
しかし、本来バーベキューは、大きな肉を焼いて、みんなで切り分けて食べることを想定しているそうです。この場合、バーベキューをするということは必然的に大きな肉を焼くことになりますので、網の隙間も広くて問題ないということです。
このように、ウェーバーで焼くことを想定しているのは大きな肉ですが、このような大きな肉を焼く場合、カバーが必要となります。
中まで十分火を通そうと思うと、低温でオーブンのように焼く必要があるからです。
このような料理の典型は、ローストビーフです。
ローストビーフを屋外で作る方法を見ると、ダッチオーブンを利用していると思います。ダッチオーブンを利用すること自体は悪くないですし、僕もやったことはあります。
しかし、大きな問題があります。面倒くさいのです。ダッチオーブンは大きくて重いので、持っていく時点で面倒くさいうえ、使ったらすぐに洗って水を飛ばさないと錆びてしまうので、面倒くさい。
最近さらに大きな問題点があります。ダッチオーブンでローストビーフを作ると、燻煙をくぐらせることが難しいこと、肉汁が底に焦げ付いてしまうことです。ウェーバーローストビーフを作る場合、火を通しながら、燻煙をくぐらせて、燻製のように薫り高く仕上げることが簡単にできます。(ちょっとダッチオーブンを擁護すると、併せて、ジャガイモや玉ねぎのローストを作ることができ、これは間違いなく絶品です。)
このように、カバーバーベキューは分厚い肉を焼こうと思うと非常に使い勝手が良いのです。
分厚い肉を焼く必要性があるか?
分厚い肉を焼きたい!と思われる方は今後カバーバーベキューに進むことになるでしょう。
しかし、本当に分厚い肉を焼く必要があるのでしょうか。
僕としては、どちらも楽しいと思うのですが、やはり分厚い肉の方がよい今では思っています。
元々、僕はバーベキューがあまり好きではありませんでした。その理由は
①面倒くさい
②あまりおいしくない
③仕切り屋がいる
ということです。
バーベキューは火をつけるのが面倒くさくて、火が付いたら、すぐ肉が焼けるのですぐ食べないといけないというのが面倒くさく、食べる肉は高いものを買えばおいしいのでしょうが、家とか焼き肉屋で焼いた方が、手の込んだたれがあるなどでおいしく、仕切り屋がいるので楽しくないということです。
これは多分に偏見が入っていますし、その場によって違うのですが、ずっと焼き続けるのが面倒くさいというのはぬぐいがたい問題でした。
しかし、分厚い肉を焼く場合、そもそも焼くのに時間がかかり、焼いている間は、カバーをしているので少し離れて、飲み物でも飲みながら、会話を楽しむことができます。しかも、バラバラ焼きあがるのではなく、いっぺんに焼きあがるため、食べる際も周りのみんなと会話を楽しめます。
そもそも分厚い肉を焼くと肉の登場シーンから盛り上がりますし、楽しいのです。
それ以外にも、分厚い肉というのは、何も牛肉だけではありません。
鶏肉や豚肉も分厚い肉ですので、分厚い肉を買っておく方が安く終わります。
例えば、丸鶏や鶏むね肉、鶏もも肉を一品だけでも牛肉の代わりに用意すると、かなり安くなります。
鶏肉では味気ないという場合、トントロを用意する場合もありますが、その代わりにスペアリブを用意するとテンションも味も大きく変わります。
また、焼き肉の場合、そもそも脂ののったおいしい肉を使うことが多いと思いますが、バーベキューが終わると油でしんどかったりしますが、赤身の多い肉を利用すると、最後までさっぱりと食べることができます。
このようにカバーバーベキューで分厚い肉を焼くというのはバーベキュー自体を楽しく安く済ませるために非常に有効な手段だと思います。
なぜウェーバーを選ぶのか?
カバーできるバーベキューグリルが良いというのは上記の通りで、ウェーバーグリルもカバーができるものです。
しかし、ウェーバーにはさらにメリットがあります。
具体的には、
①温度調整が簡単で消火が簡単
②耐久性が高い
③組立不要(購入時だけは組立必要)
という点です。そのままデメリットになる部分もありますが、一つずつ見ていきましょう。
①温度調節が簡単で消火も簡単
ウェーバーグリルはいずれも上部と下部に穴が開いており、いずれの穴も開き具合を調整することができます。
そのため、バーベキューをやめる場合には、カバーをして、上部と下部の穴を閉じてしまえば、中の酸素がなくなり鎮火します。鎮火してしまえば、そのまま持って帰るなり、消し炭を取り分けて帰るなどすることができます。
また、燻製をする場合、中の温度が問題となりますが、その開き具合を調整することで温度管理を簡単に行うことができます。
このように、非常に温度管理が簡単なので、おいしく料理を作ることができますし、消火が簡単なので簡単に撤収することができます。
②耐久性が高い
ウェーバーグリルは10年保証がついているらしく、耐久性が高いことで有名です。
その構造としては、ホウロウと金属部品でできています。
きちんと手入れをしないと、壊れることもあるらしいですが、僕が調べている限り、ホウロウ部分に何かをぶつけて破損するというパターンときちんと手入れをしないために、金属部分が腐食するというパターンとがあるようです。
ちなみに僕は、特に網以外は洗ったりしていませんが、現在のところ、問題なく使えております。
そのため、耐久性が高いのは本当なのかなと感じています。
③組立不要
ウェーバーグリルはいずれも、購入時は組み立てないといけませんが、その後は、組みあがった状態で使用することを想定しております。
もちろん、構造が特別複雑というわけでもありませんので、分解して持っていくことも可能なのですが、バーベキューグリルは脂っぽくなるという面もありますので、分解するのは面倒な部分があります。
この点は、自動車の積載量にもよるところはありますが、僕としては、組み立て不要というのはメリットと感じます。
デメリットは?
これまで、ウェーバーグリルがいかに良いかということを説明しましたが、デメリットもないわけではありません。
①でかい
②網に隙間がある
ウェーバーの問題点はこの二つではないかと思います。
まず、ウェーバーにはいろいろな種類がありますが、一番小さいものでも、折りたたむことを想定したものではないので、でかいです。僕は組み立て不要な部分はメリットと思っていますが、荷物が多くなりがちなキャンプでは邪魔という意見もあります。
次に、網の隙間の問題です。小さなものを焼くときに落ちてしまうというのが大きな問題ですが、これにはもっと大きなメリットもあります。
通常網は縦横に張り巡らされていて、非常に洗いにくいと思います。しかし、ウェーバーの網は基本的に横のみ(縦のみというべきでしょうか?)なので、非常に洗いやすいです。
専用のグリルブラシがあれば、一瞬で洗えますし、金たわしでこする場合でも非常に楽です。
このようにデメリットもありますが、車に乗るのであれば、ウェーバーはよいでしょう。
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