オートキャンプ用クッカー徹底比較
キャンプ用品を持っている方は概ね小さい目のクッカーセットを購入されることが多いでしょう。
例えば、以下のようなものです。
キャンプを始めたあとミニマムキャンプの方向に進もうとされる方はこれでよいと言うか更にコンパクトなものを思考されると思います。
しかし、ラグジュアリーと言うか、オートキャンプ方向に進まれる方はこれでは物足りなくなってきます。
というのも、まず、このタイプのクッカー、すなわち、アルミのペラペラのクッカーだと火の通りが不均一になるので、うまく炊飯することは難しいですし、炒め物をするときも簡単に焦げ付いてしまいます。
もちろんこのタイプのクッカーは、そういうデメリットはわかっていても軽いほうが良いというニーズに答えるものですので、それが悪いというわけではないのですが、やはり物足りないと感じてしまうわけです。
自宅の鍋とかじゃあだめなの?
自宅の鍋とかは普段使っていることもあり、使い勝手は良いです。
しかしながら、スタッキングするものではありませんので、キャンプに持っていくとなると、体積が大きくなりすぎてしまいます。
車に乗るならいいのですが、段々とスタッキングできる、大きめの鍋が欲しくなってきます。
オートキャンプ用のクッカー
キャプテンスタッグラグナステンレスクッカーLセット
まずは庶民の味方キャプテンスタッグのラグナステンレスクッカーLセットです。
フライパンと鍋があるのは良いのですが、特筆すべきはケトルがあることでしょう。
後で出てきますが、ケトルが最初からついているモデルはこれだけです。
フライパンは、テフロン加工がなされているわけでもないので、使いにくいかもしれませんが、厚みはそこそこありますので、許容範囲と行ったところでしょう。
ユニフレームfan5duo
ユニフレームからは、fan5duoがあります。
特徴は、2〜3人用に最適化されているサイズで、特筆すべきはライスクッカーがついているところでしょうか。
ケトルはキャプテンスタッグと異なり、付属していませんが、別売のユニフレームケトル700を購入すればスタッキングすることができます。
フライパンは、フッ素加工が施されているので使いやすさは十分でしょう。
更に、スノーピークと共通ですが、メッシュバスケットが付属しております。メッシュバスケットは使いみちがあまりないと思われがちだと思いますが、野菜を洗ったり洗った野菜を借り置きしたり、オートキャンプでは意外と使うアイテムです。
このユニフレームのfan5の特筆すべき点は、なんと言ってもライスクッカーです。fan5に付属しているライスクッカーにはフッ素加工が施されており、なかなか焦げ付きません。炊飯はキャンプの一つの目玉ですので、これを重視するのであれば、fan5は有力な選択肢になるでしょう。ただ、最近出たコールマンのアルミクッカーコンボにもライスクッカーは入ってきましたので、その優位性は下がりつつあります。
また、人数的にもう少し大きいものがほしい場合、fan5DXもあります。
コールマンアルミクッカーコンボ
コールマンからはアルミクッカーコンボです。
私の個人的なイメージかもしれませんが、コールマンはオートキャンプの王道のイメージがあり、このアルミクッカーコンボもその王道のような気がします。
クッカーの構成はフライパン1つと鍋1つとライスクッカー1つだけでなく、メッシュバスケット1つのほか、蓋や内蓋もあります。
クッカー表面にはノンスティック加工なる加工がなされているとのことで、フッ素加工と似たような加工がなされていると考えておけばよいでしょう。
そのため、使いやすさは間違いありません。
また、ライスクッカー以外になりますが、IH対応ですので、自宅で使うことも可能です。
スノーピークフィールドクッカーPro1
スノーピークからはフィールドクッカーPro1です。
構成は、フライパンと鍋3つ、メッシュバスケットで、鍋にはそれぞれ蓋がついています。
ケトルはありませんが、取っ手を付属のメッシュケースに押し込むことを前提とすれば、スノーピークのケトルNo1をスタッキングすることができるようです。
フィールドクッカーの特筆すべき点はなんと言っても黒皮鉄板で作られているフライパンでしょう。
スキレットや鋳鉄製のフライパンを使ったことがある人はわかると思いますが、鉄製のクッカーで作った料理はすごく美味しくなります。また、キャンプでツーバーナーを使う前提だとフッ素加工やテフロン加工より使い勝手が良いのではないかと思います。といいますのも、鉄製のフライパンの場合使い終わったらたわし等で汚れを落として火にかけて水気を飛ばし、油を塗って焼き付けるというような扱いをします。大体キャンプでクッカーを使ったらドライネットなどにおいておくことが多いと思うのですが、クッカーは大きくて邪魔なので、火にかけてさっさとしまってしまったほうが後々楽だと私は思っています。そのため、この黒皮鉄板のフライパンはわたし的にはかなりポイントが高いのです。
また、細かいところかもしれませんが、フィールドクッカーのハンドルケースは鍋つかみにもなります。どうせ革手袋などを持っているからいらないと思われるかもしれませんが、革手袋をするのは結構面倒だったりしますので、この簡易な鍋つかみは結構使用頻度が高いでしょう。
フィールドクッカーには大きな鍋がついていないフィールドクッカーPro3というものがありますが、今回こちらを選んでいないのには理由があります。
キャンプ前提だとこれでも良いのですが、フィールドクッカーPro1だと、正直家にある家用のクッカーを捨てて、フィールドクッカーPro1だけで運用しても良いと思えるくらいの性能があります。
しかし、スノーピークのホームページを見ても、フィールドクッカーPro1にあってPro3にない230ビリーポットが個別で売っていないのです。
後でほしいとなっても手に入らないし、家で使うことを考えると、大きめの鍋もほしいので、それであれば最初からフィールドクッカーPro1を買っておいたほうが良いのではないかというわけです。
更に、スノーピークがすごいなあと思うのはこちらです。
スノーピークのコンボダッチデュオはフィールドクッカーのビリーポットにスタッキングできる鋳鉄製のクッカーという拡張性の高さです。
とはいっても、デメリットがないわけではありません。
デメリットとしては、鍋が意外と薄い目であること、黒皮鉄板と合わせて保管することにより、アルミの鍋に接することからサビが移るらしいことです。
このあたりをどう考えるかですが、鍋が意外と薄いというのは炊飯しない限りあまり問題ないのだろうと思います。他方で、サビが移ることは普段は別々に保管しておけば問題ないでしょう。
スノーピークパンクッカー
ちょっと目を疑うような値段のクッカーですが、さすがスノーピークといったところで、めちゃくちゃおしゃれです。
値段は高いとしても、アルミは分厚い目ですので、料理の幅が広いことに加え、表面にはフッ素樹脂加工に加えてセラミック焼付塗装が施されており、その評判が良いです。
フィールドクッカーにない特徴としてIH対応です。
全体としておしゃれでかっこいいのですが、特筆すべき点としては、ライスクッカーではないかと考えております。
ユニフレームもそうですが、フッ素樹脂加工がなされたライスクッカーは非常に使いやすく近年はオートキャンプだと飯盒で炊飯するのではなくライスクッカーで炊飯するのが趨勢です。
IHでも使えることからすると、自宅で炊飯器ではなくIHやガス火で炊飯したいというニーズにバッチリ答えられますので、その点が優れているクッカーセットとも言えるでしょう。
まとめて比較
上記にはいろいろ特徴が入り乱れているので、私が大事と思うポイントに絞って表にしてみました。値段も入れたかったのですが、大人の事情でご理解ください。
商品名 | 構成 | 表面加工・素材など | IH対応 | ケトル | メッシュバスケット(ザル) |
キャプテンスタッグラグナステンレスクッカーLセット | フライパン1つ、鍋2つ、ケトル1つ | ステンレス(表面加工なし) | ○ | ○ | ✕ |
ユニフレームfan5duo |
フライパン1つ、鍋2つ、ライスクッカー1つ、メッシュバスケット1つ | アルミ、フッ素加工(フライパン、ライスクッカー) | ✕ | △(別売のケトルをスタッキング可) | ○ |
コールマンアルミクッカーコンボ |
フライパン1つ、鍋1つ、ライスクッカー1つ、メッシュバスケット1つ | アルミ、ノンスティック加工(全部) | ○(ライスクッカー以外) | ✕ | ○ |
スノーピークフィールドクッカーPro1 |
フライパン1つ、鍋3つ、メッシュバスケット1つ | 黒皮鉄板(フライパン)、アルミ(フライパン以外(表面加工なし)) | ✕ | △(別売のケトルをスタッキング可) | ○ |
スノーピークパンクッカー |
ディープ26、シャープ26、ライス19各1つ |
アルミ、フッ素樹脂加工・セラミック焼付塗装 |
○ | ✕ | ✕ |
私ならスノーピークのフィールドクッカーPro1かな?とは思うけど・・・
キャプテンスタッグのラグナステンレスクッカーLセットとスノーピークのパンクッカーを除くとそこまで大きな価格差はありません。
そうすると、どれにするかは悩みどころですが、メルクマールは①炊飯を重視するかそれとも炒め物を重視するか、②フッ素樹脂加工が好きかというあたりではないでしょうか。
①炊飯を重視すると、ユニフレームのfan5かコールマンのアルミクッカーコンボになるでしょう。あまり違いもないような気がしますが、メッシュバスケットの使いやすさではユニフレームのfan5に軍配が上がりますが、見た目的にはコールマンのほうが好きです。
炒め物を重視するなら黒皮鉄板のフライパンがついているスノーピークのフィールドクッカーPro1でしょう。
②フッ素樹脂加工が好きかどうかという点ですが、好きであればスノーピークはありえませんが、嫌いならスノーピークしかないでしょう。
私はといいますと、意外と扱いが面倒なので、フッ素樹脂加工のものはなんにしてもあまり好きではなく、家の中からもフッ素樹脂加工の製品はすべて捨ててしまいました。
そのため、フッ素樹脂加工を重視するということはありえません。
そのため、スノーピークのフィールドクッカーPro1しかないと行ったところではあるのですが、うまく炊飯できるかな?というのが唯一の問題点です。
炊飯についてはどうしても難しそうではありますが、飯盒もそこまで分厚そうではないので、そこは技術でなんとかしようと考えています。
更に、私の家にはIHはないので、IH対応を考える必要はありません。
そう考えると私の選択としては、スノーピークのフィールドクッカーPro1かなあという感じです。
ただ、IH対応を考えるとコールマンも捨てがたいですし、ライスクッカーもいいなと思いますので、本当に悩みどころですよね。絶対に焚き火で使わないというのであれば、正直フッ素樹脂加工をされている方がいいとすら思えてきますし、私自身ブレブレかもしれません。
とはいえ私はスノーピークのフィールドクッカーPro1かなあとは思いますが、それは鉄製のクッカーが好きだからというのが大きな理由ですので、皆様も自分にあったクッカーセットを選んでみましょう!