コールマンのツーリングドームSTって正直どうよ?

ソロキャンプに使用されるテントの中でも比較的定番と言える、コールマンのツーリングドームを使ってみましたので、レビューします。

なお、コールマンのツーリングドームSTはその名の通りコンセプトはオートバイで利用されるものとなりますが、知っての通り(?)私はオートバイには乗りませんので、オートキャンプ(車でのキャンプ)に使用することを想定したレビューとなっています。

良かったところ

コールマンのツーリングドームSTはさすが定番というだけあり、良いところはたくさんあります。

値段が比較的手頃

コールマンのツーリングドームを購入しようとされている層はおそらく初めてテントを買う方々ではないと思います。

といいますのも、初めてキャンプをしようと考えると、大は小を兼ねると考えて、少し大きい目のものを買っといたほうがいいのではないかという思いがあります(少なくとも私はそうであり、後悔しております。)。

もちろん子供もいて3〜4人でキャンプをしなければならないというのであれば、1〜2人用のテントを買うというのはそもそもありえないのかもしれませんが、夫婦で利用するという前提だと、様々なホームページで、「使用される人数より1人は多いもの、つまり、二人で使用するのであれば、3人用以上のテントを購入しましょう」と記載されておりますので、3人用のテントを買おうと考え、調べると、2〜3人用は高いことが多いので、結局3〜4人用を購入することになるというのがお決まりの流れです。

しかし、往々にして、このような判断は間違いで、1人は多いものが進められる理由は荷物置き場の関係で言われることなのですが、普通初めてキャンプに行くならオートキャンプに行きますよね。そうすると、「荷物は車の中に置けばいいじゃん」ということになり、更に、「テントの中で遊ぶこともあるかも」と考えていても、テントの中で遊ぶより、普通に外で遊んだほうが楽しいということに気づくわけです。

そういう過程を経て、1〜2人用テントを探そうということになりますと、

モンベルのムーンライトテント1型

BUNDOKのツーリングテントBDK−18

その他の山岳テント系としては例えば、オクトスのアルパインテント2人用

ネイチャーハイクの2人用テント(メーカーが違うように見えますが、少なくとも私が買った際にはネイチャーハイクと記載のあるものが届きました。)

しかしながら、このようなラインナップを見ると、おわかりかと思うのですが、山岳テント系は高すぎるし、その他のものは、逆に安すぎて本当に使えるの?(私はネイチャーハイクを使っていますが、何ら不満はないのですが、あくまでもイメージの問題としてということです。)という不安感があると思います。また、安いものは特にオートキャンプ場に行くと、お隣さんが自分より明らかに高そうな装備を持っていると微妙な気分になるという人も多いと思いますので、そういう意味でも避けられるのかなと思います。

そういう中で、コールマンという有名なブランドの商品で、値段も高すぎず安すぎずという感じで「比較的手頃」という表現にピッタリかと思います。

品質は折り紙付き

コールマンのテントを利用したことがある方はわかるかと思うのですが、設営してみると非常に安心感があります。

伝統的な製法によっているのかもしれませんが、テントといえばと言うような感じの触り心地の生地をしていますし、設営してみると、やはりしっかりしています。

ここらへんは、やはり一流ブランドといったところです。

前室があって使い勝手も非常にいい

コールマンのツーリングドームSTを購入される方はほぼ間違いなく前室がほしいと思っていると思います。

そして、その前室は期待を裏切らない十分な性能を有しています。

つまり、荷物は十分置けますし、雨で調理を前室でしないといけないというときでもなんとかできるだけのスペースはあります。

設営は思ったより簡単

ツーリングドームSTはポールが3本あり、そのポールの形状は2本が同じで1本が異なります。

私は使ってみるまでは、暗闇の中で設営するときなどにはこのポールを見分けるのが意外と面倒なんではないかと思っていましたが、3本程度ですし、色も違う上、異なる1本は一部曲がっている形状でしたので、一瞥するだけで、「これが違うポールだ」とわかるような形状をしています。

また、インナーテントは吊り下げ式であり、スリーブ式ではないので、その意味でも比較的早い目に設営することができます。

あくまでも私の主観かもしれませんが、テントの設営になれた人であれば暗闇の中でも1人で普通に設営でき、なれていない人でも、2回目からは暗闇でも1人で設営できるくらいは簡単なのではないかと思います。

私は、結構設営が面倒なのではないかと思っていましたので、この点は嬉しい誤算でした。

悪かったところ

悪かったと言っても、買う前からわかっているようなこともたくさん含まれていることはご理解ください。

やはり重い

めっちゃ重いということはないのですが、山岳テントなど1〜2キロ程度のテントを経験したことのある人であれば、重いなと思われると思います。

もちろん4人用テントから移行される人であれば、びっくりするくらい軽いと思われるかもしれませんが、じわりと重さが気になってくるという程度の重さがあります。

設営は若干面倒

上で設営が思ったより簡単といった下の音も乾かないうちにこういうのも良くないかもしれませんが、やはり、ちょっと面倒です。

多分テント設営になれた方であれば、予想よりは簡単に設営できると感じることは随所に施された工夫から明らかだと思うことは確かです。

じゃあ何が面倒なの?と思われるかもしれませんが、私としては、フライシートがアシンメトリーであることにより、①設営するときにどちらが前か一瞬わからない、②たたむとききれいにたたむ方法がよくわからないという2点が気になります。

とはいえ、②の方はスリーブがそこそこ大きめであるため(近年の海外メーカーのものほどぶかぶかではないのですが・・・)、適当に畳んでもまあ入りますので、そこまで気にならないと思います。

ただ、①は私は結構気になるタイプです。というのも、アシンメトリーであることは設営する前からわかっておりますので、広げてかけてみてあっているかを見て固定するという流れのときにどうしても心の中で「今日はあたりかな?」と思ってしまい、大体はハズレであり、若干キャンプのスタート時点でテンションが下がるという流れになります。

そうならない方はいいと思うのですが、私は若干テンションが下がるので、気になるわけです。

タープ機能はオートキャンプでは使わない気がする

かなり主観が入っているのですが、タープ機能は使わない気がします。

といいますのも、まず、それ用のポールは付属しておらず、ほとんどの人が持っていないということが挙げられます。もちろん木の枝を使って設営するということはありえなくはないのですが、そういう方は多分タープ泊をしていたりパップテントを使っていたりするような気がします。

そのため、多分タープ機能を使うのは、ソロキャンプで、かつ、日陰に移動することができないくらい混んだキャンプ場に行く人であることが前提になると思いますが、意外とこの条件をクリアすることは難しいです。

そもそも本当に日差しがきついというときであれば、タープは別に張ったほうがいいですし、雨の日の場合は、アメニティドームと違いツーリングドームSTのタープ機能だけでは面積的に不十分です。

結局タープ機能はほとんど使う機会がないのではないかと思っています。

結局ツーリングドームSTはどう?

私としては、雨の日でもタープは張らないし、火を使った料理はするという方であれば、ツーリングドームSTはおすすめかもしれませんが、基本的にはオートキャンプにはおすすめではないのかなと思っています。

ただ、これはツーリングドームSTがオートバイを対象とした商品であることによるものであるとも言えます。

オートバイだと、まさにこの条件に当てはまる方は多いと思います。

つまり、オートバイの場合、ツーリングドームSTのようなテントで行くか、小さいテントとタープで行くかを選ぶことになり、ツーリングドームSTは有効な選択肢になると思うのです。

おまけ

ツーリングドームSTを選ぼうとされる方で、オートバイで行かれる方は、おそらくDODのライダーズワンポールテントなどのワンポールテント系と悩まれるのではないかと思います。

私は絶対ソロという方であれば、これも良い選択肢だと思うのですが、そうでなければ、ツーリングドームSTのほうがいいかなと思っています。

理由はいろいろあるのですが、まず、設営の面倒さはあまり変わらないと思いますが、設営の難易度は基本的にはワンポールテントの方が高いと考えておいたほうが良いと思います。

といいますのも、テントの設営の難しさというのは慣れれば特にないと思われがちですが、ベテランでも手こずるポイントは基本的にペグ打ちだと思います。

ワンポールテントはペグ打ちができない場合はそもそもテントとして成り立たないのですが、ツーリングドームSTは自立式ですのでかろうじてテントとしての役目は果たします。

そんなことあるの?と思われるかもしれませんが、ペグが打てない場面はキャンプをすればするほど直面する問題です。そのため、ワンポールテントがかっこいいからワンポールテントがいいんだというのでなければ、自立式を選んでおいたほうが無難ではないかと思うわけです。