トランギアのメスティンってそんなにいいの?

トランギアのメスティンってものすごく取り上げられていますよね。

最近はさらに中華制のパチモンのレビューまで出てくるくらいですが,そんなにいいのでしょうか。

私はかなり懐疑的と言いつつもはやる理由もわかりますのでそのあたりを考察したいと思います。

トランギアのメスティンのメリット

自動炊飯

トランギアのメスティンのメリットの中核は何といっても自動炊飯でしょう。

キャンプでご飯を食べるときにうまく炊飯できるかというのは一つのハードルで自信がないと,結局ほかの炭水化物をもっていかざるを得なくなります。

しかしトランギアのメスティンの場合炊飯の方法が確立しておりますので,安心して主食をご飯にすることができます。

四角いのでパッキングしやすい

クッカーの形は大きく丸いのと四角いのがありますが,やはり丸いものはパッキングすると無駄なスペースができやすいという面があります。

もちろん丸いものの場合,中にOD缶を入れるということもできますがそうはいってもパッキングしにくいのは否めません。

それが,メスティンは四角いのでパッキングしやすいという特徴があります。

バーナー類のパッキングもしやすい

トランギアのメスティンを自動炊飯で使う場合,固形燃料とエスビットでする場合が多いと思いますが,その場合,それらのバーナー類をメスティンの中にパッキングすることができます。

また,自動炊飯をする場合には風よけも当然必要になりますが,メスティンに入らなくても,その形状から,メスティンに沿わせてパッキングするなど,全体としてパッキングしやすいとも言えます。

トランギアのメスティンのデメリット

デメリットというほどではないのですが,私がトランギアのメスティンを使うとしたら気になる点はいろいろあります。

正直ほかのバーナーのほうが使いやすいのでは?

こう言っては元も子もないのですが,メスティンで自動炊飯ができるのは固形燃料で行うということが前提となりますが,そもそも固形燃料でほかのバーナーを使いませんか?ということです。

登山の場合は荷物を極限まで減らしたいので,固形燃料で自動炊飯にするという気持ちはわかるのですが,キャンプの場合,いろいろな食事を作るので,メスティンで炊飯するとしても,実際にはほかのバーナーを使って炒め物を作ったり,汁物を作ったりすると思います。

そうすると,もちろんご飯が炊けるのに合わせてほかの料理を作ることができるという意味ではよいのですが,私の場合,キャンプだと例えば,バーナーで炊飯するのであれば,ほかの料理はバーベキューグリルで焼き肉をしたりします。

そのため,あまり,バーナーを二つ稼働させるという場面がありません。

バーナーを一つに限定するとすれば,固形燃料はちょっと頼りないように感じてしまいます。

クッカーを何個か持っていくのであれば,メスティン以外のほうがいいかもしれない

メスティンはラージと普通とあり,これらはスタッキングできます。

しかし,スタッキングする前提で行くと,そこまでメスティンにメリットが感じられないように感じます。

例えば,普通のメスティンで炊飯をすれば,ラージメスティンで,ほかの料理をすることになると思うのですが,その形状からすれば汁物がベターでしょう。

おそらくその場合,エスビットと固形燃料をもっていって自動炊飯をすると思うのですが,ラージメスティンでほかの料理をする場合,固形燃料では心もとないので,アルコールバーナーかガスバーナーをもっていくのだと思います。

このようなセットで行くか,そもそもスタッキングできる2セットのクッカーと一つのガスバーナーで行くかということであれば,後者も十分あり得ますし,荷物の面で行っても有意な差はないように感じます。

特にキャンプの場合,荷物を減らしたいとは言え,限りなく減らしたいというわけでもありません。

炊飯は意外としないし,慣れれば何を使っても失敗しない

キャンプで料理をする場合,炊飯って意外と面倒です。

何が面倒かというと,炊飯した後クッカーに米のねばねばがつきますが,これを落とそうと思うと結構面倒なのです。

何度かやっていると,米っておいしいけど結構面倒だなと思うようになり,ラーメンとか,パンとかになってきます。

そうすると,もはやメスティンをもっていくメリットがないように感じます。

また,炊飯は慣れるとそんなに難しいものでもないので,失敗しなくなります。

どういう場合であれば,メスティンが良いのか?

マイナスなことばっかり言っているようですが,メスティンは自動炊飯はやはり便利です。

炊飯を失敗しない理由は炊飯しているときに状況をしっかり見るからですが,友達としゃべりながら料理をしていると炊飯していることをすっかり忘れてて,気づいた時には焦げまくっているということがたまにあります。自動炊飯だと当たり前ですがそのようなことはありませんので,便利です。

 

キャンプを始めてまずやりたいことというのはバーベキューと飯盒炊爨だと思うのですが,飯盒炊爨でうまくご飯が炊けるとこれは思い出に残るほどおいしいのです。

米を外で炊く場合,おいしく炊くためには,しっかりと蓋で密閉できるクッカーを利用したほうが良いらしいですが(本当に体感できるほど違うかはよくわかりませんが。),その条件を満たすのはメスティンか飯盒だと思います。

私は飯盒が好きですが,飯盒はスタッキングしづらくて嫌いな人が多く,その気持ちもよくわかりますので,外で米をおいしく炊くのであればメスティンという今の流れは極めてまともなのだろうと思います。

 

メスティンはそこまで取り上げられるほど良いものなのかという気持ちはあっても,使い勝手という意味では比較的良いラインをついております。

しいて言うのであれば,メスティンは,ソロキャンプを中心に考えている方にオススメで,特に登山に近いような感じで荷物をかなり減らしたい方にオススメといえるでしょう。

メスティンでの炊飯はラージだと2合くらいまでできるようですが,やはり,複数人用と考えると飯盒のほうが良いので,上記のような使い方をされる方に特に合うといえるでしょう。